こんにちは、YES工房の大森です。私たちは地域資源である『南三陸杉』の利活用を掲げ、モノづくりを行っていますが、今日はそんなYES工房から南三陸町の杉について、ご紹介させていただきます。
南三陸町の森林概要
南三陸町は宮城県の東北部・太平洋沿岸に位置する町です。
三方が山々に囲まれ、分水嶺という地形的特徴があり、町内で降った雨のほとんどが湾内に注ぎ込み、山・川・海の連環が形成されています。
2018年時点での南三陸町の森林面積は国有林、公有林、私有林を合わせて12,654ヘクタール、町の総面積の77.3%を占めており、その中でも杉は面積の多くを占めています。
南三陸町では自然の恵みを受けた産業として、林業が古くから営われてきました。
南三陸杉の歴史
仙台藩祖、伊達政宗公が仙台城城下町に大橋を架ける際に、杉の大樹良材を求めたという記録が残っており、それ以降南三陸町は仙台藩の良質な杉の産地として、植林が奨励されてきました。
町内には樹齢数百年にもなる大樹が点在しており、古くより杉材が利用されてきた歴史を確認する事ができます。

仙台城城下町の大橋を架ける際に伐採されずに残った杉(樹齢推定800年以上)
南三陸杉の特徴
南三陸の杉の特徴として、『美しさ』と『強さ』が挙げられます。海から吹く、ミネラルを含んだ風を受け育つ南三陸の杉は、うすいピンクの赤身と白太部分との対比が美しい木へと成長します。
また、山が岩盤質であまり太らず高く伸び、ゆっくり成長するため南三陸町の杉は目が詰まり、強度が高く育つと言われています。

YES工房では製材された南三陸杉を使用し、木製品を製作しています。
今回は、南三陸町の杉に関して、簡単に説明させていただきました。
今後もこのコラムを通じて、南三陸町の森林に関してご紹介していきたいと思います。
コラム更新をぜひお楽しみにお待ちください。
一般社団法人 南三陸YES工房
代表理事 大森 丈広